例題からjcss校正の間違いを探してみよう

国際取引の場では、校正証明書を提出するのは当たり前になっています。校正とは、計測器の精確さ、働き、機能の現状を明らかにするものです。製品の性能を証明するのは検査データですが、そのデータを測定した測定器そのものの信頼性が担保されなければデータを信頼することは出来ないのです。そのため近年校正は非常に重要なものになっています。日本での測定器の校正は、jcss(計量法トレーサビリティ制度)に基づいて管理運営されています。jcssは、計量標準供給制度と校正事業者登録制度の2つの制度からなっています。計量標準供給制度では24のジャンルにおいて国家標準器を提供しています。校正事業者登録制度は経済産業大臣になりかわり独立行政法人・製品評価技術基盤機構(NITE)によって運営されています。

例題を通してjcss校正の理解を深めよう(1)

例題1、「我が社の校正は外部業者に依頼して成績表を提出してもらっており、成績表の値には問題なく信頼性は担保されているので、トレーサビリティ体系図は無用だ。」校正とは、測定器の現状を把握するものであり、成績表は現状を示すものでしかありません。トレーサビリティ体系図こそが、国家標準器との追跡可能性を表すものであり、これが無くては意味がありません。例題2、「我が社では、自社内の教育を受けた社員が国家標準器を使用して適正に校正を行っており、作成されたトレーサビリティ体系図の信頼性は担保されている。」自社内で行われる校正は、例え国家標準器を使ったものであっても第3者を介していないため信頼性を担保出来ません。国際取引では自社内の校正は単なる点検とみなされ、jcss校正ということは出来ません。

例題を通してjcss校正の理解を深めよう(2)

例題3、「校正によってjcssシンボルを表示した校正証明書を発行してもらったので、国際取引において検査データの2重チェックは必要ない。」jcss校正は、日本国内の国家標準器とのトレーサビリティが担保されていることを証明するものであり、国際的な規格を満たすことを表すものではありません。NITEは2000年に国際MRAに署名し参加しており、NITEが国際MRAの基準を満たすと認定した業者の校正をうけ、国際MRA対応jcssシンボルを表示した校正証明書を発行してもらっているのであれば、国際MRAに参加している国家との取引においては2重検査の必要は無くなります。jcssの校正事業者登録制度によって登録された業者はNITEのサイトで一覧を見ることができます。こうした業者を適切に利用することによりjcssシンボルや国際MRA付きjcssシンボルを表示した校正証明書を発行してもらう事ができ、これがあればトレーサビリティ体系図がなくともトレーサビリティが確立している事を証明できます。